ゆらゆら帝国/ミーのカー

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最初に聴いたときは何じゃこりゃと思った。これを初めて聴いたのは、高校生1年の時で、1人部屋の隅っこでヘッドホンをつけて爆音で聴くには最適な音楽だった。聴けば聴くほどハマってしまった。

ゆらゆら帝国は、ファーストアルバムからセカンド、サードまではロック調でそこからサイケデリックな方面にどんどん変わっていく。やはり自分は三枚目までのロック調が大好きだ。

Voの坂本さんの歌詞の世界観はいつも無力感が漂っている。また、死が常にテーマとしてあり、今回のアルバムではそれをロックという箱に包んで、くどすぎず、分かりやすく聞かせてくれる。

押し寄せるような曲の勢いと力の抜けた耳に残る歌詞で非常に癖になる作品である。

「悪魔がぼくを」では、歌詞の中で悪魔が現れる。この水木しげる的世界観に浸ると、今見ている世界が歪んでくる。目に見えない敵まで現れる。

聴くことによって、今直面している現実がぼやかされて、全て敵に見えてくる感覚が自分にとっての本当のロックである。